平面のベクトル方程式の2通りの表し方は?方程式への変換のしかたも解説

2018-11-04

この記事を読むとわかること

・平面のベクトル方程式の表し方2通り

・ベクトル方程式から平面の方程式への変換のしかた

平面のベクトル方程式の表し方2通り

法線ベクトルを用いた平面のベクトル方程式

平面のベクトル方程式の表し方として最も簡単なものは、法線ベクトル(平面に垂直なベクトル)を用いたものです。

平面の法線ベクトルの1つをn\vec{n}とすると、平面上の点の任意の点の位置ベクトルをx\vec{x}、平面上の点A\mathrm{A}の位置ベクトルをa\vec{a}とすれば、平面のベクトル方程式は、

n(xa)=0\vec{n}\cdot\left(\vec{x}-\vec{a}\right)=0

で表される。

どうしてこれが平面のベクトル方程式になるのでしょうか?導出のしかたを見てみましょう。

ベクトル方程式の導出のしかた

法線ベクトルを用いた平面のベクトル方程式の導出は非常に簡単です。

下図のように、点A\mathrm{A}と平面上の任意の点を結んでできるベクトルは、法線ベクトルn\vec{n}と垂直になるか、零ベクトルになります。

よって、それを内積を用いて表せば、

n(xa)=0\vec{n}\cdot\left(\vec{x}-\vec{a}\right)=0

となるわけです。

一次独立な2つのベクトルを用いた平面のベクトル方程式

平面のベクトル方程式の他の表し方は、平面上にある一次独立な2つのベクトルを用いたものです。

平面上の点A\mathrm{A}の位置ベクトルa\vec{a}と、その平面に平行な一次独立な2つのベクトルb,c\vec{b},\,\vec{c}がわかっているとき、平面のベクトル方程式は2実数s,ts,\,tを用いて、

a+sb+tc\vec{a}+s\vec{b}+t\vec{c}

で表される。

ベクトル方程式の導出のしかた

この場合のベクトル方程式の導出のしかたはさらに簡単です。

2次元の場合には、一次独立な2つのベクトルをそれぞれ任意の実数倍して足したベクトルはその2つのベクトルが張る平面上の任意の点を表すのでした。

3次元において、それを特定の平面上の点にするには、平面の通過点を一つ与えれば十分ですから、結果的に上のようなベクトル方程式となるわけです。

ベクトル方程式から平面の方程式への変換のしかた

ここでは、ベクトル方程式を平面の普通の方程式に変換する方法について解説します。

法線ベクトルを用いたものの場合

法線ベクトルを用いて表したベクトル方程式の場合は、平面上の任意の点の位置ベクトルx\vec{x}を、原点を始点にして成分表示したベクトル(x,y,z)(x,\,y,\,z)にしてあげるだけでOKです。

以下の例題を解く過程を見て学びましょう。

求める平面上の任意の点を終点とする、原点を始点としたベクトルx=(x,y,z)\vec{x}=(x,\,y,\,z)について、a=(1,2,3)\vec{a}=(1,\,2,\,3)とすれば、

n(xa)=0\vec{n}\cdot\left(\vec{x}-\vec{a}\right)=0

が常に成り立つから、

(1,2,1)(x1,y2,z3)=0x1+2(y2)(z3)=0x+2yz=2\begin{align*}&(1,\,2,\,-1)\cdot(x-1,\,y-2,\,z-3)=0\\\Leftrightarrow &x-1+2(y-2)-(z-3)=0\\\Leftrightarrow &\boldsymbol{x+2y-z=2}\end{align*}

 

このように、成分で表してから内積計算を実行するだけで平面の方程式に簡単に変換することができます

一次独立な2つのベクトルを用いたものの場合

一次独立な2つのベクトルを用いた場合には、実数s,ts,\,tの連立方程式を解くことによって平面の方程式に変換することができます。要は、ただ単にパラメータを消去すればいいという話ですね。

 

ただ、連立方程式を解くのは少し面倒です。「法線ベクトルがわかっていれば先ほどのようにすんなりと平面の方程式が求められるのにな…」と思いますよね。

そこで、平面に平行な一次独立な2ベクトルが与えられたときに平面の方程式を求める際には、外積を用いて法線ベクトルを求めてしまうのが一番簡単ではやいです。

※外積というのは大学数学で習うものですが、空間において平行でない2ベクトルのどちらにも垂直なベクトルを求めるのに非常に役に立つ道具です。

外積って何?外積の公式は?という方はこちらの記事を読んでください。

関連記事を見る 以下の例題を解いてみましょう。

ベクトル(2,5,1),(3,2,1)(2,\,5,\,1),\,(3,\,2,\,1)のどちらにも垂直なベクトルの1つにn=(3,1,11)\vec{n}=(3,\,1,\,-11)がある。

求める平面上の任意の点を終点とする、原点を始点としたベクトルx=(x,y,z)\vec{x}=(x,\,y,\,z)について、a=(1,2,3)\vec{a}=(1,\,2,\,3)とすれば、

n(xa)=0\vec{n}\cdot\left(\vec{x}-\vec{a}\right)=0

が常に成り立つから、

(3,1,11)(x1,y2,z3)=03(x1)+y211(z3)=03x+y11z=28\begin{align*}&(3,\,1,\,-11)\cdot(x-1,\,y-2,\,z-3)=0\\\Leftrightarrow &3(x-1)+y-2-11(z-3)=0\\\Leftrightarrow &\boldsymbol{3x+y-11z=-28}\end{align*}

外積を用いて法線ベクトルを求めている過程は答案用紙には書かず、法線ベクトルとなるものをたまたま見つけたかのように記述することで上のようなすっきりとした答案になります。

まとめ

・平面のベクトル方程式には法線ベクトルを用いたものと一次独立な2ベクトルを用いたものの2通りがある

・法線ベクトルが与えられたときは成分表示して内積計算をすれば平面の方程式に変換できる

・一次独立な2ベクトルが与えられたときはパラメータを消去してもよいが、外積を用いて法線ベクトルを求めた方が簡単に平面の方程式を求められる

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